連休中に読書でも、と思ってたが用意してなかった。ノーベル文学賞受賞者の作品のどれか読んでみようと思ってたから。
夫は買わない派で借りる派。
だから図書館から借りてきたのが常に数冊ある。しかし、好みが合わないので私が読みたいと思うものはない。
しかし、読みたいのを見つけた。
原田マハさんは、美術館のキュレーターの話(楽園のカンヴァス)や映画にもなった政治家のスピーチライターの話(本日は、お日柄もよく)など、なかなか面白いから好き。
で、この「総理の夫」、映画化されたら面白いだろうなって思った。
主人公が日記を書いて語る形式。
東大卒で天然なお坊っちゃまで鳥類学者の男性が主人公。お家柄がすごくて、断ったら大変なことになりそうな財閥の令嬢とのお見合いを何度も断り呆れられていた。
ある時、美しくてスタイルも良く、頭脳明晰(東大とハーバードを出ている)、正義感強く、頑張り屋さんな年上の女性に一目惚れしてしまう。
まるで鳥類のように猛烈アタック?!じゃないけど、純粋な中学生のようなデートでめでたく恋仲に。
で、純粋に今の日本を救いたいと彼女は政治家になるのだが、もちろん性差別的な屈辱を受けながらも連立与党党首まで上り詰める。
フィクションなので、女性初の総理大臣になるのだけど。。。。
何が痛快かって、今まで先生と言われてたおじさんたちをバッサバッサとやっつけるのだ。国会ではヤジを飛ばさせないし、質問されても原稿など見ないで自分の言葉で答弁をする総理。
しかも、質問者の目をジッと見たまま。相手はタジタジ。つっこみようのない完璧な暗記された演説。無名だけど熱い議員のことばを聞き、トンチンカンな発言をするいらない人たちを切り捨てる。ちゃんと政治をやってくれそうな若者を大臣にし、自分の老後さえ良ければ子や孫の代はどうでもいいようなしがらみだらけの高齢者を外した。すると素人内閣とかバッシングもくるのだけど、国民が味方について支持率80%!
自分の給料は研究員時代にもどし、議員たちの給料は多ければ多いほどガッツリ所得税をとる。もちろん財界人からの反発はあるのだけど、説得して味方を増やしてく…。
で、膨大な日本の借金を少しずつでも返していくのだ。
裏でドス黒い、いろんな刺客を差し向けられるが、総理の夫は世界中を敵に回してでも妻を守るスタンスを貫いて奔走するのだ。
ボリュームのある本だったが、1日ちょっとで読めた。読書に夢中になっていると、夫が何やら甲斐甲斐しく?!家事をしてくれてた。
そうよ、妻に尽くす夫はカッコいいのだ!
原田マハさん、いいこと書いてくれた。
ちょっとびっくりだったのが、文末の解説を安倍夫人が書いてたこと。
こんなのあり?!
友人に勧められて読んだらしい。総理の妻として、何を心掛けているのか、ちょっと書いてあった。
じゃあ、安倍総理もこの本に出てくる総理のように!…いや、これ、女性だからこそ、苦労して育ったからこそ、できた改革かもしれない。安倍夫人も女性の活躍を期待するようなこと書いてたから。異性からだけでなく、同性からも好かれる女性。